ORT vs. CTP 違いとは?両ユーザーの観点からご説明

おうち英語

おうち英語で大人気アイテムといえば、

SNS界隈でよく見る機会があるのはこの3つの略語ではないでしょうか。
この略語の正体とは・・・

DWE→ Disney World of English、超有名ディズニー英語教材のこと。
ORT→アメリカ・Creative Teaching Publisher社のLearn-to-Readシリーズのこと。
CTP→イギリス・Oxford Reading TreeのKipperシリーズ絵本のこと。

上記3点のどれを導入しようか迷われる方は沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
以前、某有名おうち英語インフルエンサーさんのセミナーに参加した際、「DWEを選ばない人がORTやCTPを選ぶので、全部揃えなくても良い」と解説されていたのですが、個人的にはそうではないと思っています。
DWE・ORT・CTPは、幼少期からの家庭学習で英語能力を開花させる・・という意味上、競合するようで、しかしながら、それぞれの強味ははっきりと異なります。「おうち英語をするならどれか1つあれば大丈夫かな?」という代物ではないと思っています。

我が家は全て所持しており、それぞれ以下のバージョンの物を使用しています。

DWEは正規(2019年購入)
CTPは中国版(2021年購入)
ORTはマイヤペン版(2021年購入)とはらぺこあおむし版(2022年購入)の2つ。

この記事は我が家が所持するそれぞれのバージョンを基に書かれていますのでご了承ください。3点とも販売時期・各国版・バージョン違いなど同じシリーズの本でも仕様が多少異なり、正直不透明なところがあるのが事実です。特にORTはバージョンがありすぎますし、全てのバージョンを把握できるほど単純に情報収集も難しいです。
バージョン違いの異なる点などはわからず、お答えすることができません。実際に使用している物以外については無責任に語ることができません。

この記事では、DWE購入後に迷われる方の多いORTとCTPの違いについて、個人的観点からご説明いたします。

共に幼少期に「読み、識字能力」の基盤を築いていくための絵本シリーズ。

「識字能力」を徐々に高めていくことは今後の語学習得には必要不可欠であり、学習面でも識字能力の高さはアドバンテージとなります。

ORTとCTPは「自力読み」の一歩として適切なシリーズです。
ただし、アプローチ方法は異なり、付随して強化できる能力や程度も変化していきます。お子さんの様子やその時のご家庭の目標などと特徴を照らし合わせることで、どちらがよりご家庭に相応しい商品であるかがわかるのではないでしょうか。我が家は両ユーザーですが、どちらも非常に良い教育素材なのは確かです。

ORTの特徴

ORT公式サイト

オックスフォード・リーディング・ツリー | Oxford University Press
イギリスの約80%以上の小学校で採用されている「国語」の教科書、オックスフォード・リーディング・ツリー。英語レベルに応じて10段階にレベル分けされた本シリーズは、外国語として英語を学ぶ学習者にも幅広く愛用されています。

・体系的なフォニックスアプローチを採用して書かれた文章(特にDecode..シリーズ。)。アルファベットと音の関係をシステマチックに組み込み、簡単なレターサウンド(a、o等)から複雑な組み合わせのもの(st、ou等)へと徐々に進んでいく。
・アルファベットと音がどう関係し、結びつけるか(decodingという)の理解が苦手な子の補助となる。
・体系的なフォニックス学習が好む子に向いている。
・物語ベースの絵本。ユーモアに富んだ展開とオチ。エンタメとして優秀。イラスト中に隠れている眼鏡を探したりなどのおまけもあり楽しい。
・Kipperの家族や周囲の人間に起こる出来事中心の物語なので、子供がキャラクターや世界観を気に入り、キャラに感情移入ができるとより楽しく学びを継続できる。
・イラストがわかりやすい。本家の方のイラストの絵本もあり、少し違和感がある巻もあり(笑)
・イギリスの文化を学べる。イギリス英語に親しめる。貴重なイギリス音声。
・段階的に緩やかに難易度が上がっていく。スタート時の易しいレベルの本の冊数が多く、基礎をしっかりと固められる。
・明確なアカデミックテーマの本はないが、背景知識として今後の教科学習の理解に繋がるものは得られる。また、継続すれば識字能力や読解力は高められるので、教科学習のアドバンテージにはなりえる。
・日常、歴史、ファンタジー、推理モノと、テーマが本当に豊富で、様々はジャンルの読書体験ができる。
・歴史ある有名絵本なので、各種ワーク(ESL向けからネイティブ対象まで)、Readingガイド、オンラインリソースも多種多様。ただ日本語でのリソースは多くない。
・Magic KeyやOutschoolでORTを使ったオンラインレッスンが受けられる。
・中国版にチャンツや歌はない。韓国版にはチャンツはあるが、なくても英語習得にはなんら問題ない。歌が好きな子にはあるといいかもね、くらい。韓国版のチャンツも低いレベルのみらしいですし。
・各巻のQ&Aで物語の理解力を計れる。模範回答なし。
・最後のステージまで完走できたら、チャプターブックデビューも夢ではない。

CTPの特徴

CTP公式サイト

Learn to Read - Buy One, Gift One
Join us in promoting literacy and encouraging reading in young children worldwide! Buy one, gift one, and give the gift of reading to young children worldwide! ...

詳しくは中国版ORTの記事をご参照下さい↓

・体系的なフォニックスアプローチではない。五感や感性を刺激し、時には身体を動かして学ぶアプローチを学習プロセスに組み込んでいる。
・いわゆるフォニックスリーダーズが苦手な子に向いている。フォニックスリーダーズは読み物として少し面白みに欠けるという意見がある。
・直接的に、わかりやすくアカデミックコンテンツをお話に組み込んでいる。Science, Math, Social Studiesなど。
・識字能力と共に上述エリアの教科も学べる。
・学校の授業で学んだことの復習にもできる。
・ホームスクーリング向けの本としてアメリカでは人気らしい。
・工作等、物語に連動させて家庭でアクティビティーを生み出しやすい。アクティビティーを紹介するサイトや、実際にCTP絵本を使った有料講座なども開かれているみたいです。ミセスミヤコのYouTube動画もあります。CTPの神髄は、物語とアクティビティーの連動だと思います。親子で絵本の内容を再現したりと、一緒に頑張れたら最高の思い出になる絵本に。
・カラフルでポップなイラスト、複数の楽曲で子供が楽しく学べる。かけ流しにも使いやすい。
・チャンツでリズムを鍛えられ、暗唱を促せられる(チャンツについては欠点も多少なりにあるので、意識はした方が良いです。)別記事をアップする予定。
・エコーで音声の後にリピートしたりと、使いやすい。
・文章は短文、リピート多用で暗唱しやすい。暗唱=理解ではないことはご理解を。
・まだ発語も少ない2-3歳くらいまでは特にレベル1が使いやすい。
・ORTと違い、レギュラー登場人物はいない。いくつかキャラクターのシリーズはある(シリーズといっても3冊くらいしかない)。
・ユーモアはあるですが、ORTみたくオチで笑わせてくれるタイプの読み物ではない。
・親目線では。学科に繋がる内容でCTP素晴らしい!!と感動するのですが、エンタメ性は薄く感じるので、そんなに面白くない・・かもしれない(笑)←あまり大きな声では言えない。
・基本、アメリカの絵本なのでinchとかdimeとかでてきます。アメリカを少し知れますよ。
・アメリカ版には各巻にQ&Aがあるので、内容理解の確認ができる。
・オンラインリソースがたんまりある。ただし基本英語。日本語対応はしていない。
・最後のレベルまで完走しても、チャプターブックデビューに繋がる文章量と難易度には満たないので、次の本を探さないといけない。ORTはステージ8-9くらいまで読めれば、チャプターブックデビューはできると思います。

ORT KipperシリーズとCTP Learn to Readは、いずれも初期の読み書き能力の発達をサポートします。
それぞれ異なるニーズや学習スタイルに対応しています。
ORT Kipperシリーズは、体系的なフォニックス指導と段階的な学習が効果的な子供に適している一方で、CTPのLearn to Readの本は、学校の教科学習に繋がるテーマを自然な形で含まれており、マルチセンサリーな刺激ができるアクティビティーに広げられます。ORTに比べて読み以外のアクティビティーと合わせて多様な戦略で成長する子供により適しているかもしれません。

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